会社によっては、車通勤を許可していないところもあります。理由の1つは、車通勤だと渋滞などで遅刻する可能性が高くなるからです。従業員が遅刻をすると業務に支障が出るので、渋滞が深刻な地域では車通勤を許可していない会社もあります。
また、出勤や帰宅の途中に従業員が事故に遭うと、通勤災害に認定されることがあります。認定されると、被害状況に応じて療養給付や休業給付などの労災保険給付がなされます。通勤災害が発生した時には、会社は迅速に対応する必要がありますが、対応を怠るといろいろな責任を問われることになります。電車通勤でも通勤災害は適用されますが、車通勤の場合のほうが手続きが煩雑です。こうしたことから、車通勤を認めない会社もあるようです。
会社通勤を認めない別の理由は、会社の駐車スペースがかなり限られているか、全くないという場合です。車通勤を認めたくても物理的に不可能ということです。車通勤が許可されていないのに無断で車で通勤していたことが会社に分かってしまうと、就業規則に基づいて懲戒処分を受けます。
不正に交通費を受け取っていた場合には、一括で返金を求められることもあります。ケースによっては、詐欺罪や横領罪といった罪に問われることもあります。また、社内での評判も落ちて、仕事もしにくくなります。一旦失った信頼は、なかなか取り戻せません。会社が認めていないのに、無断で車通勤をするのは絶対にやめましょう。